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幸せの赤い林檎が実るまで〖絵本〗りんご THE APPLE TREE



りんご THE APPLE TREE表紙
りんご THE APPLE TREE
作:三木卓 
絵・翻訳:スーザン・バーレイ 
出版社: かまくら春秋社


りんご THE APPLE TREE1

『りんご THE APPLE TREE』あらすじ


山を登っていたリュックサックを背負った男の人が、ポーンと何かを投げました。
投げ捨てられたのは、食べた後のりんごの芯。
それをリスが拾って食べました。残ったのは種だけ。
リスは日当たりのいい丘のすそに種をまいて、りんごが実るのを待つことにしました。

冬が過ぎ、春が来て、丘に小さな芽が萌え出ました。
少しずつ大きくなって目を引くようになったとき、リスがそばを通りました。
リスは去年種をまいたことを忘れていたので、「なんだろ、このこどもの木」と1本の木を眺めていました。
歩き出そうとしたとき、小石につまずいて下げていたミルクのバケツをこぼし、木の根元にざっとミルクがかかりました。
木は元気が出て、少し大きくなりました。
そのとき鷹が来てリスを追いかけていきましたが、リスを仕留められずに悔しがりながら、こどもの木をちらっと見ましたがすぐに忘れてモミの木に飛んでいきました。

暖かい日の光に、丘は気持ちのいいお布団のようです。
土の中に伸びた木の足をミミズがくすぐりました。
ミミズが土を食べて出すと土が柔らかくなって、木が大きくなるのを助けます。
土の中にはモグラもいました。
地面の中にもいろいろな生き物がいるのです。

秋が来て、雪が降って、また春が来ました。
やわらかかったこどもの木も、体がしっかりしてきました。
喧嘩をしていた2匹の子グマが丘の上から転がってきて、ドシンとこどもの木に当たりました。
曲がってしまって泣いていたこどもの木を、月が元気づけます。
「子グマたちを悪く思ってはいけないよ。君も大丈夫、まだこれからの木じゃないか。さあ、体を起こして」
月の優しい光をたくさん浴びて、木は元気になりました。

夏になると、木はぐんと伸びて幹の周りもしっかりしてきました。
爽やかに吹く風に、葉もさやさやとなりました。
木の下でお弁当を食べていたキツネに「君は何の木?」と尋ねられても、答えはわかりません。
大きくなればいつかはわかるんですから、頑張って大きくなればいいのです。
地面を這ってばかりのヘビが、「海を見たい」と言って、こどもの木に巻きついて上へ上へと上っていきました。
ヘビの重さに苦しみましたが、海が見られなかったヘビに木は言いました。
「また来年来てよ。ぼく大きくなっている」

何度か冬が来て怖い思いもしたけれど、お月さまに守られながら木は育ち、若者の木になりました。
「どこかで見たような木だなぁ」とやってきたのは、ミルクのバケツを下げた4匹家族のリス。
また小石につまずいて、ざっとミルクが木にかかりました。
「ありがとう」と木は言いました。

春になると、木は初めて白い花をいっぱい咲かせました。
野ネズミが花の開花を叫んで知らせると、遠くから蜂たちがやってきてブンブン騒ぎました。
花が散ると、青い実が枝いっぱいになり、秋になると一斉に真っ赤なりんごになりました。
すると嵐がやってきて、一晩中もみくしゃになったので、りんごの木から実がひとつ残らず飛んでしまいました。

でも、安心してください。吹き飛ばされたりんごは…
リスの家の玄関に

クマの家の門の中に

キツネの家のポーチに

ヘビの家の煙突に

鷹の家の物干し竿に

野ネズミの家の蔵の前に

牛の牧場に

モグラの家の倉庫には2つ、ひとつはミミズの分です。

それから、お月さまにも届いていましたよ。

りんごの木はすっからかんになりましたが、クリスマスには色とりどりの灯りで飾られ華やかに輝きました。
動物たちはりんごの木の周りで楽しい晩を過ごしたのです。
木は来年もっと美味しいりんごをたくさん実らせるでしょう。

りんご THE APPLE TREE2

『りんご THE APPLE TREE』感想


読み聞かせ時間が思ったより長かったです。隣に英語の文章付きなので、いつか英文でチャレンジしたいなぁと思いました。
この絵本、英語の勉強している人にはいいかもしれないです!一冊で二度おいしい。絵本なので文章はわりと淡々としているし、特に会話文のところの言い回しが勉強になりました。スーザン・バーレイさんの絵がほっこりしているので飽きずに進められていいかと思います。
リュックサックの男が投げたリンゴの芯から、こんなりっぱな木になるんですね。それにはもちろん何年もかかりますけど、若いりんごの木も曲がったりするという不幸を経験しながら、それでも自力で起き上がれるんだと生命力を感じながら読みました。そのときの月のセリフがいいです。「クマを悪く思うな、あれはあれで一生懸命なんだから」このセリフに私も元気づけられました。
キツネに笑われても気にしない、いつか時が来れば解決するんだからという、人生にいいヒントがちょこちょこ入っています。木が育つまでには、そりゃあいろんなことがあるでしょうから、木はやはり偉大だなと感じました。

りんご THE APPLE TREE3

大きくなるまで季節は巡るよ


この絵本が他と違うのは、本文の横に同じく英語の文があることです。日本語で読み聞かせるのも良し、英語を勉強している人にも良しな、一冊で二通りの楽しみ方が出来る絵本。
本文のページと絵のページは左右できっちりと分けられてありますが、文の方にもワンポイントちょこっとイラストがあってかわいいですよ。
りんごの種から実が生るまで、たくさん年月がかかります。種をまいたリスは、やがて3匹の子供をつれてりんごの木と再会するのですが、覚えていない&同じ失敗をくり返すなどかわいいエピソードもあります。
りんごの木に関わったたくさんの生き物たち。最後に再登場するとともに、りんごの木から真っ赤なりんごをおすそ分け。助けてくれた者へも、そうでなかった者へも、みんなに1つずつ届けられた真っ赤なりんごが幸せをもたらしてくれます。
そしてすっからかんのりんごの木が寂しい冬の時期は、クリスマスの飾りとなってみんなに楽しいひと時をもたらしてくれます。りんごの木にも表情が付いているのでとても温かい気持ちになりました。

ページ数:32ページ 
読み聞かせ時間:10分



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