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なぜ竹をにぎれるかって?〖絵本〗パンダの手には、かくされたひみつがあった!



パンダの手には、かくされたひみつがあった!表紙
パンダの手には、かくされたひみつがあった!(動物ふしぎ発見)
作:山本省三
絵:喜多村武
監修:遠藤秀紀
出版社: くもん出版


パンダの手には、かくされたひみつがあった! 1

『パンダの手には、かくされたひみつがあった!』あらすじ


君は鉛筆や箸を上手ににぎれるかな?
実は、手で物をにぎることのできる動物はとても少ない。
それはヒトやサルの仲間が持つ、優れたわざなんだ。
物をしっかりにぎるのは、親指の働きがとても大切だ。
人差し指のとなりからくるりと向きを変え、他の指ときちんと向かい合えるのはヒトだけ。
ここに物をにぎる秘密が隠されているんだ。

親指の付け根が大きく盛り上がっているヒトの手。
この筋肉の働きで、ヒトはどんな物でも上手ににぎれる。
それは、よく働く親指のおかげと言える。

さて、ヒトやサルの他に、手で物をにぎれる動物がいる。
それはジャイアント・パンダ。

パンダはクマの仲間に入るが、クマの手はイヌやネコと同じように、物をにぎれるようにはできていない。
クマの手はするどいかぎ爪を持つ5本の指が並んでいて、フォークのようだ。
パンダの手も、見たところクマと大きな違いはない。
では、なぜ竹をにぎることができるのだろう?

パンダの手の秘密を解き明かそうと、1930年ころ研究に挑んだ動物学者がいた。
その学者は、5本の指の他にもう1本「にせの親指⑥」を発見した。
「にせの親指⑥」は、本物の親指①の下の手首の骨が大きくなったもの。
普段は手の皮に覆われていてわからないけれど、骨だけで見るとまるで6本目の指のようだ。
竹をにぎれる秘密はここにあったと、ずっと信じられてきた。

ところで、肉食のクマの仲間のパンダがなぜ竹を食べるようになったのか。
それはパンダの祖先が暮らしてきたアジアの山の中には竹の林が多かったこと、竹を食べていればクマのように獲物が獲れなくても飢え死にすることがないためそうなったと考えられる。
そこで手の皮の下で骨の形が変わり、「にせの親指」が生まれたというわけだ。

パンダの手の秘密を研究する動物学者が日本にもいた。
国立科学博物館に勤めていた遠藤秀紀さんだ。
1994年、遠藤さんは上野動物園から死んだフェイフェイを引き取って、解剖して体のしくみを調べた。
そのとき遠藤さんは、「にせの親指」が動かないことを発見した。
「にせの親指⑥」の骨は、手首のもう1つの骨にしっかりとくっついていて、それだけで動くようにはなっていなかった。
動かない指では竹を掴むことはできない。
70年もの間信じられてきたことは間違いだった。
パンダの手の謎は、これでまた一気に深まってしまった。

1997年、今度は上野動物園のパンダのホアンホアンが死んだ。
再びパンダを引き取った遠藤さんは、違う方法を試すことにした。
メスを入れる前に、ホアンホアンの手にプラスチックの筒をにぎらせてCTスキャンをかけてみたのだ。
すると遠藤さんは驚きの声を上げた。
パンダには7本目の指があったのだ!
親指とは反対の小指の下、手の付け根に突き出た骨があった。
これは4本の足で歩く動物はみんな持っている骨だが、パンダだけが竹をにぎるときに突き出す動きをするのだ。
パンダは5本の指と、2本のにせの指の隙間に竹を通し、手首を深く曲げて手のひらの筋肉で包みこんで竹をにぎるのだ。
この発見は世界中の動物学者を驚かせ、感心させた。
ホアンホアンは、70年間解けなかった謎の答えを明かしてくれたのだ。

パンダが竹をにぎれる秘密を解き明かす、そのきっかけを作ってくれた2頭の剥製と骨は、東京の国立科学博物館に収められている。

パンダの手には、かくされたひみつがあった! 2

『パンダの手には、かくされたひみつがあった!』感想


なんでしょう!このそそられるタイトル。ぱらぱらとめくって息子には長いかなと思ったけれど、これは面白そうという期待が大きかったです。
パンダの手って、見た目クマの手と一緒なんですね、言われてみれば確かに。その手で竹をにぎれる秘密って何?息子より私の方がワクワクしていたかも。
偶然なんですが、息子の通う幼稚園で月一で配られる、フレーベル館出版の『しぜん』5月号が『パンダ』でした。それは写真がメインで、赤ちゃんパンダが成長する様子、生活、特徴、うんちなど。その中に「手を見てみよう」のページがあり、そこでもちゃんと7つあります!先に絵本の方を見ていた息子は何だか得意気でしたね。
『パンダの手には、かくされたひみつがあった!』は“手”だけに焦点を当てた絵本なのですが、ちゃんと息子の記憶に“7本”と刻まれていました。パンダの手の秘密、本当に驚きです!

パンダの手には、かくされたひみつがあった! 3

動物学者という職業


人間ならば当然のごとくできる「つかむ」・「にぎる」の動作。
では、動物はどうだろう?この絵本を見て、パンダが竹をにぎっていることが不思議なことだと気付きます。
この秘密を解き明かそうと動物学者たちが研究に精を出し、見つけた第6の指によって、パンダは物をにぎることができるのだと中盤でお話は解決するように見えたが、これは間違いだった!
国立科学博物館に勤める遠藤秀紀さんの登場により、ぐっと引き込まれました。知りたいと思う探究心、死んだパンダへの敬意の払い方も、パンダをCTスキャンにかけるという斬新なやり方も、驚きと同時にパンダへの愛も感じて、動物学者・博物館という仕事に興味を持ちました。
そして、第7の指を見つけた学者が日本人だったということ、謎を明かしてくれたのが上野動物園のパンダだったということ、その剥製と骨が日本の博物館で見られるということも、驚きと感動です!

ページ数:40ページ
読み聞かせ時間:13分

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