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信じてずーっと待っていたよ…〖絵本〗あとでって、いつ?



あとでって、いつ?表紙
あとでって、いつ?
作・絵:宮野聡子
出版社: PHP研究所


あとでって、いつ?1

『あとでって、いつ?』あらすじ


夕方の保育園、迎えに来たママにとっちゃんは言いました。
「もっと遊んでいたいな」
するとママは「あとで あとで。さ、帰ろう」と言います。
とっちゃんの家はお惣菜屋さんなので、これからお店が忙しい時間になるのです。

家に着いても、とっちゃんはひとりぼっち。
ママもパパも忙しそうです。
「ママ、遊ぼ!」と、とっちゃんが言っても、「あとで遊ぼ。絵を描いて待っていて」とママ。
とっちゃんは絵を描いて待ちましたが、画用紙を全部使い終わってもママはやってきませんでした。

「お腹が空いたよ」とママのところに行くと、「あとでおやつの用意をするから、昨日買った折り紙で遊んでいたら?」とママ。
とっちゃんは折り紙を折りましたが、折り紙を全部使い終わってもおやつの時間にはなりませんでした。

そこへ、パパの車が配達から帰ってきました。
「パパ、遊ぼ!」とパパのところへ駆け寄りましたが、「あとで遊ぼうな!お客さんからおせんべいを貰ったから、食べて待っていて」とパパ。
パパはまた配達に行ってしまいました。
とっちゃんはおせんべいを食べましたが、すっかり食べ終わってもパパは帰ってきませんでした。

「パパもママも“あとで”ばかりでつまらないの」
とっちゃんはお店を覗いてみると、ママはとても忙しそうにしています。
とっちゃんは喉が渇いたので、自分でジュースを入れることにしました。
イスを使って冷蔵庫からジュースを出し、コップに注いだとき、ごとん!とコップが倒れてしまい、服がオレンジ色に染まりました。
「ママ…ジュースこぼしちゃった…」
ママは大急ぎで服にかかったジュースを拭くと、「着替えの服はあとで出してあげるから」と言いました。
「あとでって、いつ?」
とっちゃんがママに聞くと、「あとではあとで。ちょっと待って、ってこと!」とママが大きな声を出したので、とっちゃんはそれっきり黙ってしまいました。
とっちゃんは待ちました。
濡れた服がじんわり冷たくなるのを感じながら、どれくらい待ったでしょう。

ようやく「お待たせ!」とやってきたママが、部屋を見て驚きました。
画用紙、折り紙が散らばり、煎餅のかす、ジュースが落ちています。
とっちゃんは小さな声で言いました。
「あのね、ぼく、ちょっとじゃなくて、いっぱい待ってたの…」
するとママは「“あとで”ばっかり言ってごめんね。本当は早くとっちゃんと遊びたいんだよ」と言ったので、とっちゃんは顔を上げました。
「じゃあ、いつになったら遊べるの?」
「お店のお仕事が終わったら。約束するよ!」
「やったあ!ぼく手伝うよ!」
とっちゃんはエプロンを付けて、店じまいの時間になるまでお仕事しながら、ママと遊べるのをずーっと待っていました。
配達から帰ってきたパパも嬉しそうです。
パパも今日一日ずっととっちゃんと遊べるのを待っていたのですから。

それからお休みの時間がくるまで、とっちゃんはパパとママと一緒にたっぷり遊びました。

あとでって、いつ?2

『あとでって、いつ?』感想


私が子供に対してつい使ってしまう言葉「あとで」。確かに、「あとで」っていつなんだ?!
大人は「あとで」って言うくらいだからその後の子供の様子はよく見ていないけれど、それを信じて待つ男の子がとっても健気で心が痛みました。画用紙を全部、折り紙を全部、おやつを全部…、とっちゃんはどれだけ待ったことでしょう。
文句を言いたげなとっちゃん、でもママがとっても忙しそうなところを見て、自分でイスを運んでジュースを取ることにしたとっちゃん、後ちょっとだったのにジュースをこぼしてしまったとっちゃんの気持ちを思うと涙が出そうになりました。とっちゃんの寂しさが子供目線でよく描かれていると思います。
ちゃんと言葉にすることで不安は少し解消される。大好きなパパとママと早く遊べるように頑張っちゃうとっちゃん素敵!
見返しの部分では、とっちゃんの笑顔がたくさん見れて安心したと同時に、“あなたがいるから、パパとママもお仕事頑張れるんだよ”という両親の想いも伝わってきました。

あとでって、いつ?3

見返し部分も重要


本文は保育園のお迎えからですが、表紙見返しの部分から始まっています。
とっちゃんが起きる前、パパとママはひと仕事。それからとっちゃんを起こし、家族団らんの時間を過ごし、とっちゃんは保育園へ。お店はお昼にも忙しいピークがあり、両親の昼食は15時ころ、そしてお迎えに行くのです。本文はここから。
とっちゃんはひとりぼっちで時間を過ごしますが、お店の忙しい時間帯はもう一度やってきます。パパもママも「あとで」ばかり。
そんな大人の事情と子供の寂しさがよく表現されていて、子供の気持ちに気付かせてくれる絵本です。同時に家族のあたたかさを感じられる絵本でもあります。
ちゃんと向き合って約束したことで、後半はがらりと変わり、安心したような楽しそうなとっちゃんの笑顔がいっぱい。
表紙裏の見返しは、お風呂上りから楽しい夕食。お休み前にパパとママと思いっきり遊び、寝る支度、とっちゃんが選んだ絵本をママにベッドの中で読んでもらい眠りにつくところまで。どの家にもある光景が描かれてあり、どの家にもそれぞれの事情があるけれど子を想う気持ちは一緒なのだと思いました。

ページ数:32ページ
読み聞かせ時間:5分

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