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絵本育児を始めよう!子供の健やかな心を育てるための絵本を紹介していくブログです。絵本のあらすじと感想、ページ数や読み聞かせにかかった時間を書いています。

85種の楽しいおやつパンをご覧あれ!〖絵本〗からすのパンやさん



からすのパンやさん表紙
からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん 7)
作・絵:かこさとし
出版社: 偕成社


からすのパンやさん1

『からすのパンやさん』あらすじ


からすの町、いずみがもりの木の上にはたくさんのからすの家がありました。
いずみがもりのくろもじ3丁目にはからすのパン屋さんのお店があります。

そのからすのパン屋さんで4羽の赤ちゃんが生まれました。
4羽とも黒ではなく、みんな違った色をしていました。
からすのお父さんとお母さんは4羽の赤ちゃんにオモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃんと名前を付け優しく大事に育てました。

お父さんは朝早く起きてパンを焼きましたが、赤ちゃんが泣くと飛んでいってあやすので、ときどきパンを焦がしたりしてしまうのでした。
お母さんはお店をきれいに掃除するのですが、赤ちゃんが泣くと飛んでいって世話するのでお店がだんだん散らかっていってしまいました。
そんなこんなでパン屋さんはお客さんが減っていき貧乏になっていきました。

それでも4羽の赤ちゃんたちは元気にどんどん大きくなっていきやんちゃに育っていきましたので、お父さんもお母さんも大忙しで一生懸命働きました。
売れない焦げたパンや半焼きパンは、そんな子供たちのおやつになりました。

子供たちが遊んでいると他のからすたちに「変わったおやつだね」と言われます。
子供たちは、「そうさ、これはお父さんしか焼けない珍しいパンだぞ」と言いました。
他のからすが味見をすると、ちょっと苦いけど香ばしい味がするのでした。
そして、明日パンを買いに行くからと約束をしました。

お父さんとお母さんに約束を伝えると、家族みんなでパンをこねて、ころころ丸めて、かまどにせっせと入れました。
やがて、ほかほかこんがりの美味しいパンがたくさん焼けました。

約束通り、翌日には大勢のからすたちがパンを買いに来ました。
ところが、もっと安いと毎日買えるし、お店をもっときれいにしてと言われてしまいます。
からすのパン屋さんはお店をきれいに掃除しました。
それから、「もっと色んなパンがあるといいな」との要望に家族みんなで考えて、とっても素敵な変わった形のパンをどっさり作りました。

香ばしい匂いが森いっぱいに広がったものですから、森のからすたちは大変です。
朝がまだ明けないうちから、パン屋さんめがけてたくさんのからすたちが飛んできました。
その騒ぎに、「くろもじ3丁目のパン屋の店で焼けたんだと!」と消防署に電話をかけてしまうからすまでいました。
消防車も、救急車も、武装警官の一連帯まで駆けつけてきたものですから、騒ぎはますます大きくなってもっともっとたくさんのからすたちが集まってきてしまいました。

パン屋さんでは押し合いへし合いの大騒ぎ。
それを見たパン屋さんは大きな声でいいます。

「今日はようこそいらっしゃいました。今からパンを買っていただきますが大勢さんなので1人三つまでお売りいたします。」
そして四つの風車の前に、一つ買う人、二つ買う人、三つ買う人、何も買わず見物だけの人とそれぞれ並んでもらうことにしたのです。

するとどうでしょう、あれほど大騒ぎだったからすたちがきちんと並び出しました。
その上不思議なことに、何も買わず見物だけの列には一羽も並びませんでした。
パンを買ったからすたちはにこにこして帰っていきました。
こうしてからすのパン屋さんは、からすの町で評判の立派な素晴らしいお店になったのです。

あなたが知らない森の中でどこからか香ばしい匂いがしたら、上の方を見てごらんなさい。
もし風車が回っているのが見えたらそこがいずみがもりなのです。
もしかしたらチョコちゃんたちに会えるかもしれませんよ。

からすのパンやさん2

『からすのパンやさん』感想


この絵本は子供が小さいときに読んで以来しばらくぶりに読みました。結構長いお話で、カタカナ表記も多いですが、きちんと平仮名ルビがあり小学低学年のひとり読みにぴったりの本でした。
泉が森の黒文字3丁目というネーミングもユーモアたっぷりです。
カラスの両親が仕事より赤ちゃんを優先するところ、子供が両親の作ったパンを自慢するところ、勘違いで集まってきたカラスたちが勘違いだったと知ってもみんな何かしらお買い上げしてくれるところ、たくさんのカラスたちがきちんと列をなして並ぶところにぐっときて、改めていいお話だなぁと思いました。
『からすのパンやさん』は今は亡き加古里子さんの代表作。美味しそうなパンが出てくるお話といえば『からすのパンやさん』。
一通り物語が終わったところで、「めでたしめでたし」ではなく、読み手に語りかけられた言葉は想像力をさらにかき立てられますね。読み終わっても現実にすぐ戻されることはなく、余韻に浸っていられる。亡くなってしまったから余計、私は最後に加古里子さんという方を思い浮かべて余韻に浸っていました。

からすのパンやさん3

一羽一羽違う!?個性的なカラスにも注目してください!


黒いカラスの両親に、カラフルな赤ちゃんが生まれたところから物語が始まります。名づけられた名は、白=オモチちゃん。黄色=レモンちゃん。赤=リンゴちゃん。茶色=チョコちゃん。
この4羽の赤ちゃんの育児に大忙しの両親は、パン屋の仕事そっちのけで育児に大忙しです。そのせいで客足は減ってしまいましたが、子供たちはパン屋の両親を誇りに思っていました。ついにはやんちゃだった子供たちが、お客さんを呼んできてくれるのです。
ところがお客さんたちは辛口だった(笑)。パンは美味しいけど…、お店が汚い!もっと安くして~なんて。お客さんたちの声を聞き入れ、家族で考えた結果が素晴らしい!見開き2ページに85種類の変わったパンが見事です!!動物、食べ物、家電品、調理道具、お供えものまで。これだけ種類があれば、自分にぴったりのパンがひとつやふたつやみっつ、見つかるでしょう。みんなが釘付けになるページです。
ところが今度は、「パンが焼けた!」が伝言ゲームのようになり、大変な騒ぎになってしまいます。ここで出動した消防車やら救急車やら武装警官たちの出動の合図のリズムが良い。♪マークも付いているので、歌いながらやってきたのでしょう。
そこでパン屋さんは慌てることなくカラスたちを誘導し始めました。偶然でしょうか、策略でしょうか、間違いでやってきたカラスたちはみんなお買い上げしてくれましたとさ。
カラスって頭がいいって言いますし、パン屋を切り盛りする一生懸命さと、きちんと親孝行をした子供たちに感心でした。
あなたが知らないどこかの森の中で、実際にあるお話かもしれないと読み手に想像させる終わり方も良かったです。
あとがきを見ると、加古里子さんはカラスの一羽一羽の描写にこだわったとあります。パンの種類も多いけど、登場するカラスたちはもっともっと多いのです。そのカラスたちの服装や表情を是非見て、笑ってください!

ページ数:31ページ 
読み聞かせ時間:9分



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