はるさく絵本~毎日すくすく成長中~

心に残る贈り物をもらったよ〖絵本〗サンタさんがクリスマスプレゼント



サンタさんがクリスマスプレゼント表紙
サンタさんがクリスマスプレゼント
作・絵:ニコラス・アンドリコプロス 
訳:かどやまゆきえ 
出版社: 新世研


サンタさんがクリスマスプレゼント1

『サンタさんがクリスマスプレゼント』あらすじ


静かな夜、コーネリウスが窓から真っ白な雪景色を見ています。
そこに、赤い点がぽつんと浮かんでいます。
そしてその点がどんどん大きくなって、こっちに近づいてくるのが見えました。
よく見るとそれはサンタクロース。
コーネリウスは、きっと自分にプレゼントを持ってきてくれたに違いないと思いました。
世界中の誰よりも一番最初に。

サンタクロースがもうすぐ家にやってくると知って、コーネリウスはそわそわ。
トントントンというドアの音に、いつものように「どなたですか?」と聞くのも忘れていきなりドアを開けました。
驚いたサンタは階段を踏み外し、サンタを起こそうとしたコーネリアスも揃って雪の中にドッシーンと倒れてしまいました。
サンタは笑って、気にするなと言います。
そこでコーネリウスは、一年中ずっとプレゼントを…じゃなくてプレゼントとサンタさんに会うのを楽しみにしていたとサンタに話しました。

ところがサンタは、今年は何も持ってきていないと言うのです。
それも、コーネリウスのところが一番最後になってしまったので、何も残っていないというのでした。
それを聞いたコーネリウスは、頭がこんがらがってしまいました。

壁に貼ってあるカレンダーは12月31日。
時計はあと1分で真夜中の12時です。
サンタは本当に今年一番最後にコーネリウスのところへやってきたわけです。
でも、コーネリウスは気にしません。
だって、サンタさん自身が自分へのプレゼントなんて、今までで一番最高なんだから。
こうなったら今夜はお礼にディナーパーティーへ招待しますと、サンタをテーブルに案内しました。

目の前には素晴らしいご馳走が用意されています。
ケーキ、ピザパイ、フルーツ、こんがり焼けた七面鳥。
「どうぞおかけください。あなたはぼくのお客様なんですから」
コーネリウスは左腕にナプキンを掛けてお辞儀をすると、料理の説明を始めました。
「星屑のソースがかかった、夢とおとぎ話の料理です。前菜は夢のようなピザ、メインは虹が掛かった七面鳥、デザートには金色に輝く夜のシャーベットと一緒に真心をどうぞ」

それから2人はいろんなことを話しました。
コーネリウスは夢や想像や真心のこと。
サンタはプレゼントのことや空から見える地球のこと、たまたまコーネリウスの順番が最後になってしまったこと、最後のプレゼントを忘れてしまった失敗のこと。
「でも、サンタさんがぼくのプレゼントなんだから」と、コーネリウスは言いました。
今まではいつだってクリスマスプレゼントはあったけれど、サンタに会ったことや触ったことやお話したことなんて、一度もなかったのです。

今夜の出来事は、心に残る大切な思い出となるに違いありません。
サンタの格好をしたお父さんではなく、本物のサンタクロースと会って、喋って、食事までしたのですから。
こんな夢みたいなクリスマスプレゼント、今までなかったでしょう?!

サンタさんがクリスマスプレゼント2

『サンタさんがクリスマスプレゼント』感想


だまされて、あとがきを読んで、温かい気持ちになったお話です。
最初読んだときの印象としては、これは少年の夢に違いないと思ってました。サンタさんが自分の家目がけて歩いてくるのも、12月31日なのに今日来ることがわかっていたかのようにご馳走を用意しておくのも変だと思ったし、ご馳走のメニューが夢の中っぽいなと思ったので。
最後まで読んで、えっ?!夢だったオチはないんだぁと(笑)。ギリシャのクリスマスイブが12月31日なんだと知って驚きです。作者さんはギリシャの方だったとは。
プレゼントがもらえなくても、サンタさんとおしゃべりしたことや一緒に時間を過ごしたことの方にこんなに喜びを感じられるコーネリウスって素敵な坊やですね。でもサンタさんがこっちに来てるとわかったときのソワソワやいきなりドアを開けてサンタさんを飛ばしちゃうところなんて子供っぽくてかわいい。特に小さな体でサンタさんをエスコートしてる姿が健気で、精一杯おもてなししようという気持ちが伝わってきました。
クリスマス絵本ですが、この絵本はクリスマス以降に読んでもしっくりくるのではないでしょうか。大切なのは、思い出ですからね。

サンタさんがクリスマスプレゼント3

大人になっても記憶に残るのはプレゼントそのものじゃない


ここで私の話をひとつ。私が小学校高学年の時、習っていたピアノ教室のクリスマス会で先生が、「みんなはクリスマスプレゼント何もらった~?」と聞きました。みんなもらったプレゼントを嬉しそうに順番に話すのですが、私の答えは「もらってない」だったんです。
もちろん用意はされてあって、当時親と喧嘩したか何かでもらえなかったんですよね。先生がマズい!って顔したのも覚えているし、じゃあ今から凄いのもらえるんだね!ってフォローに入ったのも覚えてます。でも、そのときのクリスマスプレゼントは何だったかなんてさっぱり覚えてないです。嬉しいことはすぐに忘れちゃうけど、悲しかったことは意外と後々まで覚えている、こういうものなんですよね。
この時期おもちゃ屋さんはすごい混みようですけど、いろんな家庭、いろんな事情があるものです。クリスマスは毎年必ずやってきて、子供たちにとって間違いなく一大イベントです。
私はあの時とても嫌な思いをしたけれど、今となっては懐かしい思い出で、その思い出に嫌な気持ちはありません。むしろ、そうやって思い出せることに嬉しさを感じています。
このお話のコーネリウスは、プレゼントがもらえなくて残念だったけれど、大切な大切な記憶に残る出来事を体験しました。うちの子なら、プレゼント無しなんて発狂しちゃうんじゃないかとも思っちゃいますが、大切なものは何かって気づくときに、このような絵本の力ってすごいなと思います。こういう王道から外れたストーリーというのも面白いです。

ページ数:23ページ 
読み聞かせ時間:6分半



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